2013年9月3日火曜日

ロシアキャンプで得たもの


こんにちは。広報かなです。
ロシアから帰国して、早1ヶ月が過ぎてしまいました。
時がすぎるのは本当に早いものですね…。
バイカル湖でキャーキャー騒いで遊んだことが、ついこの前のように思い出されるのに。

参加してくれた10人の日本のこどもたちは、今ごろどうしているでしょう。
夏休みの宿題に追われ、学校が始まり、ロシアに行ったことがまるで夢だったかのような錯覚をおぼえる子もいるかもしれません。

だけど、先日、代表むさしが参加者の1人Hに会った時、こんなことを言われたそうです。
H「ねえ、むさし、覚えてる?」
む「…なに?」
H「来年は高校生でKids'AUキャンプに行けないから、ジュニアリーダーの枠をつくるかもって話、ちゃんと叶えてね!」

ふとKids'AUのことを思い出したとき、こどもたちの心の中で、ロシアでの思い出があの時と同じようにキラキラ輝いてくれるといいなと願ってやみません。

♢  ♢  ♢

ということで、その思い出の一片を報告しますね。


まず驚いたのが、夜になっても明るいこと! この写真で夜9時過ぎです。
なのでキャンプ中も、夕飯を食べた後にもうひとプログラム♪という感じ。
ようやく辺りが暗闇にとけ込むのは、10時半頃でした。


そして印象的だったのが、緑の大地。
バイカル湖の東に面したブリヤート共和国は、本当に美しい草原&森林の国です。


短い夏を謳歌するように、ハチや蝶が飛び交い…

次はこっちの花にも… 

キャンプ場は、高山植物に似た可憐な花々に囲まれていました。


そして日本のこどもたちは
他国の遊びの輪に勇気を出して入って行ったら、
ルールがよく分からなくて戸惑ったり…

大縄跳びを一緒にやろうと思ったら、
他国の仲良しグループが入ってきてアウェイになったり…

なかなか勇気が出なくて寂しい思いをしたり…

それぞれにいろんな思いを抱きながら
最初の2~3日を過ごしていました。

そして、バイカル湖!

みんな、我を忘れてはしゃいだ後は…

なんだかスッキリ、清々しい笑顔に変わっていました。

その理由を、わたしはこんな風に考えています。
恐らく、「アジアに友達をつくらなきゃ」ではなく、
たとえ一緒に遊んでいなくても
同じ空間にいろんな人達がいると実感でき、
その空間を心地いいと思え、
喋れなくてもなんとなく仲間だという安心感がある…
そんな心の変化がこどもたちに起きたのではないかな?と。


 こっちでも同じように砂風呂ごっこ…

あちこちでこどもの笑顔がはじけていました。

その他、地元のこどもたちとの交流や…

各国混合チームでのスポーツ大会も。

そして皆が仲よくなってきた頃にお別れです…。

♢  ♢  ♢

今回、こどもたちと一緒にキャンプを楽しみながら、いろんなことを感じました。

「アジアにともだちをつくろう!」とわたしたちは言うけれど、「ともだち」というのはどの段階からを指すのでしょう。
メールや住所を交換したら? 一緒にバレーボールをしたら? 最後にお別れのハグをしたら? サインをもらったら?

こどもの時ほど、「ともだち」の基準は曖昧なのではないかと思います。
それはつまり、本当は「ともだち」なんて基準は必要ないということかもしれない。「ともだちか」「ともだちじゃないか」を考えることは実はナンセンスで、「ともだち」というカテゴリーをつくること自体、おかしなことかもしれないなと思うのです。

Kids'AUのキャンプでこどもたちが最終的に感じ取るのは、恐らく、いろんな人が雑多にいることの面白さではないでしょうか。
それを、もし「ともだちを1人でも多くつくらなきゃ!」ということに固執してしまったら、キャンプの思い出はきっとすごくつまらないものになる。たとえば、ともだちをゲットできたら成功、できなかったら失敗…なんて、そんな根性試しのようなキャンプはつまらないでしょう!

ということは、Kids'AUキャンプは「ともだちづくり」が目的の本質ではないということです。(それでも大人的には「アジアにともだちをつくろう!」と唱ってしまうのですが…^^;)

そう考えると、今までの私の個人的な経験にもつじつまが合います。
たとえばキャンプ最終日、こどもに「ともだちできた?」と聞くと、大抵の子は「できた!」と答えます。でも「どこの国の子?」と聞くと返事が少し曖昧になり、「どの子?」と聞くと更に返事が曖昧になる。それは恐らく嘘をついているのではなく、「できた!」と実感できるだけで十分なのです。

また、こんなこともよくあること。
引率のボランティアリーダーや、わたし自身も、こどもたちの様子を見ていてじれったさを感じることが度々あります。もっと自分から話しかければいいのに…、ほら、自分からもっと輪の中に入っていきなさい…、他国の子と交わる機会がもっと要るんじゃないかしら…等々。
でも、こちら側のそんな思いとは裏腹に、こどもたちは最終日に号泣して別れを惜しみ、「楽しかった!」「また行きたい!」と口を揃えて言うのです。

一体何が楽しかったのか。
きっとこどもたちは、大人が期待しているような成果を求めてなどいません。
もしくは、最初は気にしていたとしても、どこかのタイミングでそんなのどうでもよくなるのではないか…。ともだちができたかどうか?ということよりも、違う国の人のことを気にし合いながら遊んだということ自体が「楽しかった」のではないでしょうか。


キャンプが終わり、ロシアからモンゴルに戻るバスの中。
後部座席で騒いでいた日本のこどもたちのところに、モンゴルの女の子2人がやって来ました。片言の英語で話しかけられ、誰がカッコいいという話題で盛り上がり、最後には身近な話題を懸命に伝え合ってコミュニケーション。

言葉を超えた「つながり」が垣間みれた、微笑ましいひと時でした。



2013年8月13日火曜日

なぜ、私たちは向き合うのか。どこへ、私たちは向かおうとするのか ~13年目の夏~

2013年7月28日、約束の場所。
ロシア連邦ブリヤート共和国・バイカル湖畔のロッジ。
日本、韓国、中国、モンゴル、そしてロシア。北東アジア地域の5ヶ国62名のこどもたちとキャンプをサポートする50名のスタッフが各国から集った。
中国チームは1200㎞を越える列車の旅を経て。日本チームは思わぬアクシデントで1日遅れで。

昨年8月、モンゴルで開いた各国代表者会議で2013年のロシア開催を決定。
その後、Kids’AUロシアのルダ、ユリヤ、ナターシャたちが五里霧中、暗中模索の中、Kids’AUモンゴルの支援を受けながら諸準備を進め、見事に第13回Kids’Asian Union Camp in RUSSIAを実現させた。プログラム、食事、安全など、その心配りにロシアのスタッフたちの暖かな気持ちを感じた。9日間、現地の医師が寝食を共にしてくれたことは各国の引率責任者をどれほど安心させてくれただろうか。また、ロシア料理がこれほどおいしいものかと驚かされた。それは、決して豪華だという意味ではなく、郷土料理をベースに、12年間の経験から内容を吟味したメニューであった。
食べることは安全確保の第一であるから、本当にありがたかった。

フィールド、スタッフ、資金、招聘、協力者、安全、宿泊、飲食、プログラム、移動etc, 実に大変な作業をホスト国・ロシアが担った。そして、そのKids’AUロシアをKids’AU モンゴルのメンバーが協力にサポートしてくれた。

2001年からスタートしたKids’AU Campは日本、韓国、モンゴルの3ヶ国で開催してきたが、ロシアは4つ目の国。はじめての開催となった。
当初4年間は、日本に各国を招聘して実施してきたが、5年目の韓国開催を境に、日本・韓国・モンゴルの3ヶ国を舞台に開催されるようになった。
「いつかすべての国でKids’AU Campを開催したいね。」というのは、そのころから抱いていた私たち各国メンバーの共通の夢だった。今年、その夢が一歩前進したのだ。

「北東アジア地域」とは一般的に日本、韓国、北朝鮮、中国、モンゴル、ロシアの6ヶ国の主権国家を含む地域として認識されている。台湾やハワイを加える説もあるが、たいがいは、この6ヶ国をさしている。Kids’AU Campはこの6つの国のうち4つの国で開催されたことになる。
Kids’AU Campを始めた私自身、まるで人ごとのように驚いている。
残るは中国とD.P.R.Korea(北朝鮮)の2ヶ国。この2ヶ国で開催できれば北東アジアの主要国を一巡することになる。しかし、いくら民間レベルの活動といえども、国家の壁は高く、政治の淵は深い。気持ちはあっても手が届かないこともあるだろう。未来世代に夢を託すこともあるだろう。

私にとっては、この6ヶ国は「向こう三軒両隣」の御近所の国であり、いままでも、これからも、地球が壊れるほどの大変化がない限り、一緒に暮していく大事な「お隣さん」である。
しかし、夫婦や兄弟や親子や親戚がそうであるように、近ければ近いほど、良いところも悪いところも見えすぎて、関係が深いからこそ愛憎も深くなりがちである。
残念ながら、北東アジア地域の国際関係は良好ではない。各国の事情や関係国の思惑が複雑に絡み合いながら、緊張関係が続いている。

今後、国民国家の時代がどのように変化していくのか私にはわからない。しかし、はっきりわかっていることは、仲良くしたほうが楽しい、ということだ。
たとえ「壁」を取り払えずとも、できるだけ低くして交わり、違いを楽しみ、相互理解、相互承認、相互補完しながら今を生き、次代に希望を抱いていくことは、やろうと思えばできる。Kids’AU Campのように。

2001年から13年間、私たちは国境を越えて仲間であり続けている。そして、2020年までのシナリオを共有している。
6ヶ国のKids’AUメンバーたちは、絶望と憎悪とは真逆の地平に集っている。つまり、希望と和敬が私たち6ヶ国のメンバーをつなげているのだ。でなければ、Kids’AU Campが13年間も続いていることが説明できない。この事業は誰からの依頼でも、強制でもない。自分たちがやりたいから、大事だから取り組んでいる。そこには6ヶ国の仲間を貫く共通の「志」がたしかにあるのだ。

Kids’AUモンゴル代表のバットは、「僕は、Kids’AU Campを各国の仲間と一緒にやっていけることを自分の大切なプライドだと思っている。」 とむさしに語った。

7月30日午前11時。バイカル湖畔のロッジの食堂に5ヶ国のKids’AU代表らが集い、今回のロシアキャンプに関する諸問題の確認や検討、来年度以降の取り組みに関する協議が行われた。

2010年6月、下見を兼ねてバイカル湖に集った各国代表は、2020年までのキャンプ開催国を協議した。その際、2011年を日本、2012年をモンゴル、2013年をロシア、2014年を中国、2015年を日本
という案を共有したが、あらためて2014年についての開催国の検討が行われた。
写真はその時の会議の様子だ。日本、韓国、中国、ロシア、モンゴルの各国代表と幹部がそれぞれの意見を出し合った。一応、2014年は中国開催という案を共有しているが、実際に開催可能かどうか率直な話し合いがもたれた。

日本は自然学校、韓国は社会福祉法人、北朝鮮は朝鮮学校、モンゴルはJCI、ロシアは市立中学校というように各国のKids’AUはそれぞれ母体(ベース)をもっている。
しかし、中国は地方政府の公務員であるKids’AU中国代表のゴアがほとんど単独で活動しているのでホスト国として相当の苦労を覚悟しなければならない。

各国代表から率直な意見が出されたが、中でもロシア代表のルダは、今回、はじめてKids’AU Campの実施責任者として取り組んだ経験をもとに、「私たちも大変不安だったが、各国のみなさんのサポートをもらいながら、なんとか実現した。不安で大変だが、氷の海に飛び込む覚悟をもってチャレンジすれば必ずできる。頑張りましょう。」と激励の言葉をゴアへ送った。
Kids’AU日本代表のむさしは「無理することはない。時期を選ぶことも大事なことだ。」と発言した。モンゴル代表のバットは「重要なのは、ゴア自身がやりたいかどうかだ。ゴアがやりたいというなら、私は最大限サポートする。」と発言し、韓国代表の金さんも同様の意見であった。

そうした発言を聞いていたゴアは、しずかに立ち上がり、「来年は中国で開催します!組織をもたない自分にとって不安は大きいですが、組織作りもふくめ精一杯頑張りたい。氷の海に飛び込みます!みなさんのサポートをお願いします。」と決意表明した。
少し高揚していた面持ちのゴアは、各国メンバーからの敬意と協働を約束する拍手に微笑んだ。

こうして、2014年は中国・北京でKids’AU Campが開催されることが確定した。
中国開催が実現すれば、5つ目の国。北東アジア地域を一巡することになる。

2001年に「北東アジアの大地に100粒の平和の種をまこう!」というコンセプトを掲げて始まったKids’AU Campは、今回のロシアキャンプで642名のこどもたちが参加した。毎回50人程度の参加があれば2020年には1000名を超えることになる。

北東アジア地域に1000粒の平和の種が蒔かれたとき、時代はどのように変化しているのだろうか。今よりも国家間の緊張は高まっているのだろうか。
日本の平和主義は崩れているのだろうか?

未来はこどもたちのもの。私たち大人は、できうる限り、過去の失敗から学んだ智慧を伝えていかなければならないし、平和や希望を、具体的に示していかなくてはと思う。

たとえ国や民族、思想や信条、言語や習慣が違っても、ご飯を一緒においしく食べ、一緒に楽しく遊び、安心して一緒に寝ることができるんだという事実。
同じ人間としてまったく変わらないという事実。
国境を越えて手をつなぎ、未来のために一緒になって汗を流し、笑い合っていた大人たちがいるという事実が、子どもたちの心の中に平和や希望の具体像として残っていくことを私たちは願っているのだ。

                                              (代表むさし)























2013年6月9日日曜日

バイカル湖からの便り

つい先日、Kids'AUモンゴル代表のBat から、たくさんのバイカル写真が届きました。

ロシアのブリヤート共和国は、モンゴルの首都・ウランバートルから飛行機で1.5時間くらい(車だと12時間以上)のところにあります。
民族も、モンゴル系のブリヤート人。
言葉は違いますが、モンゴル人の中には学校でロシア語を勉強した人が結構いるので、ロシア語で会話できたりします。

それで、今年のロシアキャンプは、モンゴルの仲間達が全面的にバックアップしてくれているのです。

(お馴染みバブ@ウランウデ市で泊まるホテル前にて)

(ホテルはシンプルですね)

(なんと!バイカル湖にはまだ氷が…!)

(空も湖も、澄みすぎです…!Σ(-∀-;))

(ここがバイカル湖畔のキャンプ場)

(みんなで泊まれるロッジがあるんですね)

(雰囲気バツグンだぁ…)

バイカル湖は世界一深く、世界一透明度が高いといわれている湖です。
そして、1年の大半は氷に覆われているので、その美しい水に触れられるのは夏の数ヶ月間だけ。

Kids'AUロシア代表のルダは、その湖でこどもたちに是非泳いでほしい!と、観光シーズン真っ盛りのこの時期にキャンプ日程を定めました。
このことは、実はとってもスゴいことなんです。
なぜって、ロシアでもモンゴルでも、一番忙しい夏(活動期)に団体客を招くというのは、実はとてもとても大変なことだから。
(もちろん全員がボランティアなので尚更です!)

初めてロシアで開催するKids'AUキャンプ。
初めてのバイカル湖。
そして初めて、他国のスタッフがホスト国をガッチリ支え、助け合いながら進行するキャンプになるでしょう。

だからわたしたち日本スタッフも、今からワクワクドキドキしてるんですよ。
何か、きっと特別にステキなことが起きるに違いない…!ってね。


(彼らがロシアとモンゴルのコアメンバーです!)


そんな思いに満たされいるせいか、今朝、ロシア代表のルダが夢に出てきました。
彼女は時に穏やかで、時にものすごく快活な「ビッグママ」です。

きっとキャンプの準備に奔走しすぎて、思わず私の夢の中にまで飛んできちゃったんだね(笑)

そうやって、「6カ国のアジアのこどもが一緒に遊べるように」という思い1点だけで、一緒に走り回れる仲間がいることを誇りに思います。


(広報かな)

2013年5月14日火曜日

クスナっ!!!

今年のKids'AUキャンプは、ロシアで初開催します。
期間は7月26日〜8月3日(8泊9日)というロングステイ!!
日本から直通便がないブリアート共和国で開催するため、乗り継ぎの関係で日本チームのみ (!) 帰りにモンゴル・スペシャルツアーも行う予定です。

そこで…。

ロシアの美味しい話をひとつ。^^


ブリアート共和国は、世界一深く、世界一透明度が高いといわれるバイカル湖の東側にあります。
私(広報かな)が訪れたのは、2011年冬。
吐息も凍るマイナス20度以下の季節でした。

そんな極寒の地でも、街を歩く人々の表情はとても穏やかです。
その秘密が、ママがつくってくれるポカポカ料理。



たとえば上2枚の写真は、ウクライナ料理のボルシチです。
赤い色は、ビートという赤カブみたいな赤イモみたいな、寒冷地ならではの野菜の色。
日本のシチューのように、市販のルーは入れません。
野菜をコトコト煮込んで、旨味をひきだしていきます。



こちらも日本でお馴染みですね。
ピロシキという名前の揚げパンです。

ロシアでは、生地から手づくりするのが当たり前。
練る前に強力粉を練って、一晩寝かせ、朝起きたらサササッと具を炒めて生地に詰め込みフライパンで揚げます。


そしてこちらが、料理の達人、ルダママ。
Kids'AUロシアの代表です。

ちなみに、なぜマイナス20度の世界なのに半袖なのかというと、家の中はとても暖かいからです。本当に、ビックリするほど暖かい!
理由は、日本のような暖房ではなく、極寒地ならではのシステムがあるからです。

市内の各家には温水パイプがあって、電気と同じように温水が供給されています。
そのパイプの熱で家中が暖かくなる仕組み。

一方、田舎の家には「ペチカ」という薪暖房があり、壁と煙突がつながっているので壁全体が温かくなる構造になっています。
(調理もできて一石二鳥!この裏側が暖房壁です)




ここで大事なのは、長〜い冬を健康的に過ごすための保存食。
日本でいう漬け物です。

(手づくりのピクルス) 

(トマトと菜っ葉も保存用に塩漬け加工)

(野菜サラダも酢和えに…)

そして何より美味しいのは、ブリアート共和国ならではのブリアート料理です。
見た目はモンゴル料理とロシア料理の間…といった感じですが、実際には、それぞれの美味しいところだけを抽出した感じ。乳製品をふんだんに使うので、栄養価もばっちりです。
 (ブリアート・ラプシャ)

(ミルク・ラプシャ)
※ラプシャはスープという意味です。

寒いからこそ、こうした料理で心を温めようとするのか、それともママ達の温もりが料理に旨味を与えるのか…。
いずれにせよ、私は唯一覚えたブリアート語「クスナ!(美味しい!)」を連発し、毎日胃がはちきれんばかりに食べに食べて、至福の1週間を過ごしました。

ちなみに、ルダは英語も日本語も話しません。
私はロシア語が全くダメ。
そんな2人が1週間もの間どうやって会話していたかというと、それがまさに「クスナ!」だったのです。

つまり料理が2人を深くつないでくれた。
一緒に買い物に出かけ、料理を手伝い、皿を囲んで「クスナ!」と叫ぶ。…そうしてルダは私のママになり、最後にはなんとも離れ難い寂しさに胸が締め付けられる思いを味わったのです。

料理って、すごいなぁ。


今でも、目をつむると温かいスープが口の中いっぱいに広がり、その甘い風味が鼻を抜けていった時の感覚を思い出します。
そして、「クスナ!」と叫んだときの、ルダの嬉しそうな微笑み。


料理は最高の芸術であり、文化であり、おもてなしの神髄だといいます。

今年のキャンプに参加してくれるこどもたちには、ブリアートの温もりを全身で感じてもらいたいと思います。
今月いっぱい参加者を募集していますので、ふるってご応募くださいね。^^


(広報かな)

2013年3月18日月曜日

いよいよ春到来☆

報告がずいぶん遅れてしまいました…^^;
今年1月に開催した国際こども自然体験フォーラム&写真展示は、下記の通り無事終わりました〜




会場は福井県小浜市。Kids'AUが2011年にキャンプをした若狭地域です。
フォーラムには地元の人や京都の学生さん達も来てくださり、雪合戦なども!?楽しんでいました。

(この日は若狭では珍しいほどの大雪!)
(今となっては遠い昔のような感じですが…^^;)


フォーラムでは、若狭がピースボートの寄港地になった際の話や、中国のこども達が若狭の山村を散歩するだけで大盛り上がりだったという話など、国境を越えた自然体験の報告が複数されました。

東京や大阪では、一部の人達が在日朝鮮の人たちを攻撃するという悲しいニュースが聞かれます。どうか、社会全体が非寛容になりませんようにと祈りつつ、私たちは私たちの活動を地道に続けたいと思っています。

(今回の写真展に併せてポスターをつくりました!)


今年のKids'AUキャンプは、ついに初ロシア!!!
バイカル湖の湖畔で、一体どんなプログラムが展開されるでしょうか。

現在、日程と経費の最終調整中ですので、参加申し込みまでもうしばらくお待ち下さい☆

(広報かな)