2013年5月14日火曜日

クスナっ!!!

今年のKids'AUキャンプは、ロシアで初開催します。
期間は7月26日〜8月3日(8泊9日)というロングステイ!!
日本から直通便がないブリアート共和国で開催するため、乗り継ぎの関係で日本チームのみ (!) 帰りにモンゴル・スペシャルツアーも行う予定です。

そこで…。

ロシアの美味しい話をひとつ。^^


ブリアート共和国は、世界一深く、世界一透明度が高いといわれるバイカル湖の東側にあります。
私(広報かな)が訪れたのは、2011年冬。
吐息も凍るマイナス20度以下の季節でした。

そんな極寒の地でも、街を歩く人々の表情はとても穏やかです。
その秘密が、ママがつくってくれるポカポカ料理。



たとえば上2枚の写真は、ウクライナ料理のボルシチです。
赤い色は、ビートという赤カブみたいな赤イモみたいな、寒冷地ならではの野菜の色。
日本のシチューのように、市販のルーは入れません。
野菜をコトコト煮込んで、旨味をひきだしていきます。



こちらも日本でお馴染みですね。
ピロシキという名前の揚げパンです。

ロシアでは、生地から手づくりするのが当たり前。
練る前に強力粉を練って、一晩寝かせ、朝起きたらサササッと具を炒めて生地に詰め込みフライパンで揚げます。


そしてこちらが、料理の達人、ルダママ。
Kids'AUロシアの代表です。

ちなみに、なぜマイナス20度の世界なのに半袖なのかというと、家の中はとても暖かいからです。本当に、ビックリするほど暖かい!
理由は、日本のような暖房ではなく、極寒地ならではのシステムがあるからです。

市内の各家には温水パイプがあって、電気と同じように温水が供給されています。
そのパイプの熱で家中が暖かくなる仕組み。

一方、田舎の家には「ペチカ」という薪暖房があり、壁と煙突がつながっているので壁全体が温かくなる構造になっています。
(調理もできて一石二鳥!この裏側が暖房壁です)




ここで大事なのは、長〜い冬を健康的に過ごすための保存食。
日本でいう漬け物です。

(手づくりのピクルス) 

(トマトと菜っ葉も保存用に塩漬け加工)

(野菜サラダも酢和えに…)

そして何より美味しいのは、ブリアート共和国ならではのブリアート料理です。
見た目はモンゴル料理とロシア料理の間…といった感じですが、実際には、それぞれの美味しいところだけを抽出した感じ。乳製品をふんだんに使うので、栄養価もばっちりです。
 (ブリアート・ラプシャ)

(ミルク・ラプシャ)
※ラプシャはスープという意味です。

寒いからこそ、こうした料理で心を温めようとするのか、それともママ達の温もりが料理に旨味を与えるのか…。
いずれにせよ、私は唯一覚えたブリアート語「クスナ!(美味しい!)」を連発し、毎日胃がはちきれんばかりに食べに食べて、至福の1週間を過ごしました。

ちなみに、ルダは英語も日本語も話しません。
私はロシア語が全くダメ。
そんな2人が1週間もの間どうやって会話していたかというと、それがまさに「クスナ!」だったのです。

つまり料理が2人を深くつないでくれた。
一緒に買い物に出かけ、料理を手伝い、皿を囲んで「クスナ!」と叫ぶ。…そうしてルダは私のママになり、最後にはなんとも離れ難い寂しさに胸が締め付けられる思いを味わったのです。

料理って、すごいなぁ。


今でも、目をつむると温かいスープが口の中いっぱいに広がり、その甘い風味が鼻を抜けていった時の感覚を思い出します。
そして、「クスナ!」と叫んだときの、ルダの嬉しそうな微笑み。


料理は最高の芸術であり、文化であり、おもてなしの神髄だといいます。

今年のキャンプに参加してくれるこどもたちには、ブリアートの温もりを全身で感じてもらいたいと思います。
今月いっぱい参加者を募集していますので、ふるってご応募くださいね。^^


(広報かな)

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