2012年9月2日日曜日



8月28日の「さよならパーティー」が終わるころ、恒例の「感謝のハグ」が始まる。全参加者がやさしく抱き合い、お礼とお別れの気持ちを交わし合う。おそらく言葉は通じてない。
でも、心の中は、あったかいもので満たされている。こどもたちもスタッフも、心は通じるし、通い合うという事実をこの時体験するのだ。
人と人は、こんなに通じ合い、こんなに大事に思えるんだ。そんなことを感じられる大切な時間。

私はKids’AUモンゴルの代表バットと固く抱き合った。毎年のことだが、今年もこどものように涙が溢れた。二人で随分長いこと、抱き合いながら、泣き合いながら、話しをしていた。

musasi「よくやったよ、バット。いいキャンプだった。」、bat「俺たち2020年までは死んでもキャンプ続けよう。」

「死んでもKids’AU Campやります。」これは、随分前からバットの口癖になっている。

キャンプ期間中の27日午後、第22番ゲルで開催されたKids’AU各国代表者会議で2020年までの開催計画が決まった。2020年までに次の世代にKids’AU Campを継承していくことも確認された。

Kids’AU モンゴル代表のバットとKids’AU Camp2012責任者のバブ両名は、自分自身は主催者として、自分たちの上のこどもはスタッフ、下のこどもは参加者という立場でキャンプに臨んでくれた。

他の国でも参加者がスタッフとなって参画しはじめている。
そろそろ、次の世代へのバトンタッチを考える時期でもある。

ある日、バットは私にこう言った。「Kids’AUの仲間は僕のプライドです。」
「バット、お前とこうしてKids’AU Campできるのが俺のプライドだよ。」私もそう話した。

「たんなる自己マンでしょ。」と言われても、「どうせ長くは続かないよ。」と言われても、たじろがないだけの歩みを続けてこれたような気がする。

モンゴルのバット、バブ、オディ、ロシアのルダ、ナターシャ、ユリア、中国のハスゴア、韓国のキムさん、ユウさん、北朝鮮・朝鮮学校のマグべ、トラさん、そしてサラム、だいち、日本の仲間たち。

北東アジアの6つの国のひとりひとりの顔と声と姿が瞬時に脳裡に浮かぶ。
私にとって大事な仲間たち。そして、仲間たちにとって大事な私。心からそう思える。

28日の深夜、Kids’AU韓国代表のキムさんとゲルの前の階段に並んで座って草原の風に吹かれながら、「僕たちなんでこんなことやってるんだろうね(笑)」と笑い合っていた。
これも毎年お決まりの会話。

キムさんとは知り合ってからもう20年がたつ。お互い白髪が多くなった頭を見せあって、目が見えなくなってきたとか、足がもつれるだとか老化自慢しながら、「そうだね。お金も体力もなくて大変だけどね。でも、こどもたちのことだから、大事なことだからね、、」。
キムさんは笑いながらそう話してくれた。







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